居抜き買取りで飲食店を開業する際、オフィス街が立地として選ばれるケースは多いです。
オフィス街は多くの飲食店が建ち並び、近隣で働くビジネスマンやOLが主なターゲットになります。
今回は、オフィス街で飲食店の居抜き買取りを行うことのメリット・デメリットについて解説します。
オフィス街での居抜き買取りにおけるメリット
オフィス街で飲食店の居抜き買取りを行うメリットは以下の通りです。
・ランチ需要を取り込める
・お金の融通が利く層が多い
・提供する料理が明確
・物件数が多い
各メリットについて詳しく説明します。
ランチ需要を取り込める
オフィス街で飲食店の居抜き買取りを行うことで、多くのランチ需要を取り込めます。
オフィス街で働くビジネスマンやOLは、平日のランチタイムに近くの飲食店を訪れることが多いです。
そのため、ランチタイムで選ばれやすい業態を選ぶことにより、ある程度の集客が見込めます。
特に回転率が高い店舗は、近隣で働く方に好まれる傾向があります。
なぜなら、昼休憩の時間は1時間程度しかないからです。
お金の融通が利く層が多い
オフィス街の飲食店には、お金の融通が利く層が多く訪れるという特徴があります。
こちらも居抜き買取りを行うにあたってのメリットです。
ビジネスマンやOLは自身で働いているため、学生などとは違い、自由に使えるお金をある程度持っています。
そのため、極端でなければ客単価を高めに設定することも可能です。
提供する料理が明確
オフィス街での居抜き買取りには、提供する料理が明確だというメリットもあります。
先ほども触れたように、昼食の時間帯は基本的に12時~13時の間です。
この1時間の間にいかに多くの顧客が来店するかによって、売上が変わってきます。
そのため、料理は早く提供でき、長居をさせないようなものに限られてきます。
例えばうどんやカレー、ファストフードといった料理です。
物件数が多い
オフィス街で飲食店の居抜き買取りを行う場合、基本的に選択肢となる物件数は多くなります。
なぜなら、オフィス街は飲食店にとっての激戦区だからです。
言い方を変えれば入れ替わりが激しいということになりますが、地方などとは違い、なかなか物件が見つからないということは考えにくいです。
また路面店や空中店舗、地下店舗など、ある程度条件をつけて物件を探しても、ヒットする物件はいくつか見つかることが期待できます。
オフィス街の居抜き買取りにおけるデメリット
オフィス街で飲食店の居抜き買取りを行う場合、業態によっては大きな利益が見込める可能性があります。
しかし、以下のようなデメリットがあることも忘れてはいけません。
・競合店が多い
・賃料が高い
・休日の人通りが少なくなる
・上層階で利益を出しにくい
各デメリットについて詳しく説明します。
競合店が多い
オフィス街での居抜き買取りにおけるデメリットは、なんといっても競合店が多いという点です。
先ほど”物件数が多い“という項目で、オフィス街の飲食店は入れ替わりが激しいという話をしました。
こちらは、多くの店舗が数ヶ月~1年などの短い期間に、経営不振によって閉店していることを意味しています。
賃料が高い
居抜き買取りの大きなメリットは、開業時のイニシャルコストを節約できるという点です。
しかし、オフィス街は他の立地に比べて賃料が高いため、イニシャルコストもランニングコストも高くなりやすいです。
またオフィス街の飲食店でアルバイトなどを雇う場合、地方などと比べて人件費も高くなる傾向にあります。
休日の人通りが少なくなる
休日の人通りが少なくなるという点も、オフィス街で居抜き買取りを行うことのデメリットです。
月~金曜日の平日であれば、オフィス街は多くのビジネスマンやOLで賑わっています。
しかし、エリアによっては土日・祝日の休日になると、一気に人通りが減少することがあります。
このような立地では、なかなか安定した利益を上げられません。
さらにゴールデンウィークなどの長期休暇中も、多くのビジネスマンやOLは出社しないため、近隣の飲食店の売上は落ちやすくなります。
上層階で利益を出しにくい
オフィス街の居抜き物件の中には、ビルの上層階に入っているような物件もあります。
しかし、このような物件は利益を出しにくいです。
なぜなら、ビジネスマンやOLは早急に昼食を済ませたいと考えるからです。
そのため、エレベーターを待つ時間があるというだけで、ランチの候補リストから外されてしまうおそれがあります。
もしオフィスビルの居抜き物件で開業するのであれば、なるべく低層階がおすすめです。
まとめ
オフィス街での居抜き買取りでは、魅力的な物件が多く見つかる可能性があります。
またランチメニューで勝負したいという方にとっては、ピッタリの立地だと言えます。
ただし、オフィス街での飲食店経営の難易度は、決して易しくありません。
居抜き買取りをするのであれば、前店舗が廃業した理由や、周辺の競合店の状況などについても詳しくチェックすべきです。