居抜き物件の内装または外装工事を行う際は、騒音対策に力を入れなければいけません。
特に、テナントビルに入っている居抜き物件の場合、同じ建物の中に複数の入居者がいるため、より注意が必要になります。
ここからは、具体的にどのような騒音対策を取れば良いのかについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
居抜き物件の工事について事前に告知しよう
事前告知は、居抜き物件での内装・外装工事における騒音対策として、もっとも基本的かつ重要なことです。
何の予告もなく、いきなり工事が始まると、両隣や上下階に入居する方と揉めてしまう可能性は高くなります。
逆に、前もって伝えておき、「ご迷惑をおかけします」と丁寧に伝えていれば、よっぽどのことがない限りトラブルは起こらないことが予想されます。
また、事前告知の時期に関しては、できる限り早い方が良いです。
具体的には、実際工事を始める3~4ヶ月前には告知しておくことをおすすめします。
もっと言えば、一度内装・外装工事行う旨を伝えた後、その時期が目前に迫ったときに、改めて告知するのがベストです。
可能であれば、その際に日用品などの品も渡しておきましょう。
居抜き物件の工事をする時間を考えよう
居抜き物件の内装・外装工事は、できるだけ日中に行うようにしましょう。
日中の方が、当然騒音は響きにくくなります。
ただし、両隣もしくは上下に店舗ではなく、一般の住人が住んでいる場合、睡眠の妨げとなるため、あらかじめ時間帯については話し合っておいた方が良いでしょう。
また、たとえ日中であっても、工事はできる限り他店舗の休日に行うのがベストです。
ちなみに、一般的に休日といえば土日・祝日を指しますが、騒音の影響が出やすい他店舗が、必ずしも土日・祝日に休業しているとは限りません。
飲食店が多いテナントビルなどでは、ほとんどの店舗が土日・祝日も営業してします。
そのため、前もって他の店舗の営業時間や定休日を調べておくことも大切です。
居抜き物件の工事計画は綿密に立てよう
居抜き物件の内装・外装工事をする際は、事前に綿密な計画を立てなければいけません。
なぜなら、他の入居者に工事の事前告知をする際は、基本的に終了時期もあわせて告知しなければいけないからです。
たとえ、事前に工事する旨を伝えていたとしても、いつ終了するかわからないとなると、他の入居者も困ってしまいます。
そのため、綿密な計画を立て、その計画通りに進めていき、予定通り工事を終わらせるというのは、とても重要なことです。
ちなみに、居抜き物件の内装・外装工事計画を立てる際は、年末年始をまたぐような内容にするのもポイントです。
年末年始は、ほとんどの方が家にいることになるため、テナントビルの入居者は不在になることが考えられます。
この間に、一気に工事を進めることができれば、大幅な計画のズレを招かずに済む可能性があります。
内装・外装工事中もマナーを守ろう
先ほど、居抜き物件の内装・外装工事を行うのであれば、時間帯や曜日を考えなければいけないという話をしましたが、工事中に守るべきマナーは他にもあります。
例えば、工事中は粉塵が舞うことも珍しくないため、換気をしたいところではありますが、できるだけ窓は閉めておきましょう。
こうするだけも、十分な騒音対策となります。
また、内装・外装工事中、施主の方は自宅から物件に通い続けることになりますが、定期的に同じテナントビル内の他店舗に訪れ、挨拶しておきましょう。
こうすることにより、入居者の心象を良くすることができます。
工事業者選びも重要
居抜き物件の内装・外装工事における騒音トラブルを避けるには、リノベーション業者選びも重要になってきます。
まず、必ず意識したいのは、騒音トラブルへの対応能力が高い業者を選ぶということです。
例えば、工事に着手する前と完成後に、他の住人にしっかり挨拶してくれることはもちろんのこと、大きな音が出る工事を行う場合に、その都度通知をしてくれるような業者であれば、安心して内装・外装工事を任せることができます。
また、工事をスピーディーに行ってくれる業者も、他の入居者にストレスを与えにくくなるため、トラブル回避に一役買ってくれるでしょう。
逆に、いわゆる飛び込み営業が主な工事業者を選ぶと、トラブルになりやすいため、あまりおすすめできません。
もちろん、飛び込み営業を行うすべての業者がそうとは限りませんが、このような業者は売上を重視し、近隣への配慮に欠けていることが多いです。
いくら施主の方が気を付けていても、業者が他の入居者に嫌な思いをさせてしまっては意味がありませんので、注意してください。
まとめ
ここまで、居抜き物件の内装・外装工事における騒音対策について詳しく解説しましたが、いかがでしたか?
内装・外装工事を行うことで、居抜き物件は見違えるように快適になります。
しかし、本当の快適性は、テナントビルにおける他の入居者との関係を良くすることで、初めて実現できるものです。
そのため、騒音対策は一つ残らず徹底することをおすすめします。