居抜き買取りで飲食店を開業したい方にとって、立地選びはとても重要です。
多くの買主は、集客数が多い立地の物件を買い取りたいと考えるでしょう。
また集客数が多い立地として多くの方が思い浮かべるのが、多くの人で賑わう繁華街です。
今回は、繫華街での居抜き買取りにおけるメリット・デメリットを中心に解説します。
繁華街の定義
繫華街は、商業地のあるエリアもしくは商店街の中でも、百貨店や飲食店などが多く建ち並び、人が多く集まる地域です。
多くの繁華街はターミナル駅からも近く、交通網が発達しているため、さまざまな交通機関から簡単に移動できます。
さらに新しい路線が開通したり、相互乗り換えなども実施されたりと、より便利に発達する可能性を秘めています。
ちなみに、繁華街には病院やクリニックなどの医療機関も点在していて、大学などの教育機関がすぐ近くにあるケースも多いです。
繫華街の居抜き買取りにおけるメリット
繫華街の居抜き買取りにおける主なメリットとしては、以下のことが挙げられます。
・休日に人が集まりやすい
・夜の時間帯でも集客しやすい
各メリットについて詳しく説明します。
休日に人が集まりやすい
繫華街で居抜き買取りを行い、飲食店を開業すれば、休日でもある程度の集客が見込めます。
例えばオフィス街などは、平日に多くのサラリーマンやOLで賑わいますが、土日祝日はどうしても人通りが減ってしまいます。
一方、繁華街はむしろ土日祝日の方が人は集まりやすく、その層に向けてビジネスを展開していけば、開業直後から経営を軌道に乗せられる可能性もあります。
もちろん平日もそれなりに人通りがあるため、集客に関してはそこまで問題ないと言えます。
夜の時間帯でも集客しやすい
繁華街で居抜き買取りを行うことで、夜の時間帯でも集客しやすくなります。
繁華街のメインターゲットは、基本的に若者やカップルです。
これらの層は、いずれも比較的遅くまで起きて活動しているため、夜の時間帯でも安定した集客を実現しやすいです。
繫華街の居抜き買取りにおけるデメリット
繫華街の居抜き買取りを行う場合、開業後の集客や売上にはある程度期待できますが、以下のようなデメリットもあります。
・賃料が高い
・希望の物件がなかなか見つからない
・競合店が多い
各デメリットについて詳しく説明します。
賃料が高い
繫華街の居抜き物件は、ある程度安定した集客や売上が期待できる反面、賃料が高めに設定されています。
また保証料などの初期費用も高くなる可能性があり、居抜き買取りの“コストを抑えられる”というメリットが半減することも考えられます。
希望の物件がなかなか見つからない
繫華街では多くの居抜き物件が売買されていますが、希望の物件が見つかるかどうかは別問題です。
条件が良い立地であるため、そこまで好条件の物件はなかなか売り出されません。
また繁華街は他の立地に比べて、貸し手優位になる傾向があります。
つまり、物件のオーナーにとって良い条件で契約できる方でなければ、賃貸借契約ができない可能性が高いということです。
競合店が多い
繫華街はさまざまな業種の店舗が集まっている立地であり、中には当然同業種の店舗もあります。
そのため、どのような飲食店を開業する場合でも、ある程度競合店は多くなります。
競合店が多ければ、単純な戦略で抜け出すことは難しくなるため、初めて飲食店を開業する方にとってはハードルが高いと言えます。
繁華街での居抜き買取りに適している業態
繫華街で居抜き買取りを行うのであれば、以下のような業態の飲食店を開業するのがおすすめです。
・食事メニューが充実しているカフェ
・お酒を飲まない方も来店しやすい居酒屋
・ラーメン、カレーなどの一品料理
食事もできてなおかつカフェとしても利用できる店舗は、繁華街であれば朝から深夜まで営業することができます。
そのため、より多くの集客が期待できます。
また繫華街には居酒屋が建ち並ぶケースも多いですが、その中で通行人の目を引くためには、お酒を飲まない方も利用しやすい店舗にするべきです。
例えば餃子や魚介、チーズなど、食事に特色を持たせることで、お酒が飲めなくてもフードメニュー目当てで来店する方が増加します。
さらに繫華街での居抜き開業に向いている業態としては、カレーやラーメンなどの一品料理を提供する回転率の高い店舗も挙げられます。
回転率が高ければ、それほど客単価が上がらなくても売上を確保できる可能性があります。
さらにカレーやラーメンなどの一品料理専門店は、在庫管理もしやすいです。
まとめ
繁華街での居抜き買取りを行えば、休日や夜の時間帯でも多くの集客が期待できます。
ただし賃料は割高であるケースが多く、物件のオーナーや居抜き物件の売主への値下げ交渉についても、あまりうまくいかない可能性が高いです。
またライバルに勝つための工夫も必須であるため、繁華街を出店場所として選ぶのであれば、それなりの準備と覚悟を持っておかなければいけません。