私たちの生活において、コンビニは今や欠かせない施設の一つです。
特に若い方の中には、スーパーよりもコンビニで買い物をする機会の方が多いという方もいるでしょう。
また、コンビニの物件は居抜き売買が行われるケースも多いです。
今回は、コンビニの居抜き買取りにおける主なチェックポイントを解説します。
周辺の利用者が多い物件を選ぼう
こちらは飲食店などにも同じことが言えますが、コンビニの居抜き買取りを行う場合、商圏に利用者が多い物件を選ぶことが大切です。
コンビニの商圏は、主に半径数百m、広く見積もっても1km程度です。
住民の人口に加え、その物件があるエリアに通勤・通学している方が多いほど、居抜き買取りには適していると言えます。
また居抜き物件を選ぶ際には、商圏の住宅のほか、多くの人が集まる複合施設やオフィスなどの有無をチェックすることも大切です。
とにかくそのエリアで生活もしくは勤務する方が多いほど、コンビニの居抜き買取りは成功しやすくなります。
視認性が高いかどうかもポイント
コンビニの居抜き買取りを行う場合、物件の視認性が高いかどうかもチェックすべきです。
例えば道路からの見やすさ、看板の目立ちやすさについては集客に直結するため、なるべく角地や広い道路に面した物件がおすすめです。
特に信号待ちの車から良く見える位置は、衝動的な立ち寄りを促すことができます。
逆に視認性が低い物件の場合、周囲に多くの人が集まる立地であっても、あまり集客が期待できない可能性があります。
特にライバル店舗が多いエリアは、視認性が集客における大きな鍵を握るため、注目しておくべきです。
郊外の場合は駐車場があることが絶対条件
郊外でコンビニの居抜き買取りを行う場合、駐車場が設置されていることは絶対条件です。
郊外のコンビニ、特にロードサイドなどの立地にあるコンビニは、多くの方が徒歩や自転車ではなく車で来店します。
そのため、駐車場が数台しかない場合、頻繁にチャンスロスが発生するおそれがあります。
具体的には、敷地面積が最低でも300坪以上は必要であり、500~600坪程度の面積があれば、十分な駐車場の台数を確保できます。
また駐車場付きの郊外物件の場合は、中央分離帯がない道路に面しているかどうかもチェックすべきです。
中央分離帯があると、反対車線の車が来店しにくいため、集客数が減ってしまうおそれがあります。
さらに、ロードサイドでは緩いアウトカーブの先にある物件がおすすめです。
アウトカーブとは、ロードサイドにおけるカーブの外側に位置する立地をいい、こちらの先にある店舗はドライバーの視野のほぼ中央に入るため、視認性が高いと言えます。
ちなみに、ロードサイドの立地にあるコンビニの居抜き物件は、なるべく店舗面積が広いところを選ぶのもポイントです。
店舗面積が広ければ、イートインスペースの設置など経営戦略が広がります。
深夜の人通りについて
コンビニの居抜き買取りでは、物件周辺における深夜の人通りもチェックすべきです。
コンビニは、基本的に24時間営業しています。
そのため、飲食店のようにランチやディナーの時間だけでなく、深夜の人通りも多い物件を選ぶべきです。
あまりにも深夜の人通りが少ないと、日中により多くの集客を行わなければいけません。
例えば繁華街の近くなどであれば、深夜でもある程度の集客が見込めます。
競合店はコンビニ以外もチェックすべき
コンビニの居抜き買取りを行うにあたって、競合店の存在は注目すべきポイントの一つです。
周囲に競合店のコンビニがひしめくエリアは、それだけ立地が良いことを意味していますが、工夫しなければ集客数が大きく低下するおそれもあります。
またコンビニの競合店はコンビニだけではありません。
同じように食料や日用品などを販売するスーパーやディスカウントショップ、飲食店や弁当屋、パン屋なども競合店と捉えることができます。
コンビニの居抜き買取りをするのであれば、これらの競合店をリストアップし、開業後の経営戦略についてシミュレーションしておかなければいけません。
観光地のコンビニの居抜き買取りについて
コンビニの居抜き買取りを行う立地としては、繁華街や駅前、郊外以外にも観光地があります。
観光地のコンビニは、週末や祝祭日、学生の長期休みなどに多くの集客を見込めます。
また観光地を訪れる方は、比較的財布の紐がゆるくなりがちであり、ご当地のお土産や行楽用品、軽食をまとめ買いするため、客単価が通常店舗よりも高くなる傾向にあります。
ただし、観光地の集客は天候や曜日などに左右されやすく、必ずしも安定した利益を出せるとは限りません。
まとめ
コンビニは居抜き買取りが頻繁に行われるため、物件を見つけること自体はそこまで難しくないでしょう。
しかし、必ずしも好立地・好条件の居抜き物件が見つかるとは限りません。
そのような物件であれば、現在も前オーナーが経営を続けているでしょう。
そのため、ある程度条件が良くない物件もあることを覚悟して、開業や経営のイメージを膨らませておくことが大切です。