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居抜き飲食店のテーマ“ブルックリンスタイル”について

居抜きの飲食店は、店舗の業態や経営者の趣味などに合わせたテーマに沿って、個性的な内装にすることが望ましいです。
また、ここ数年実施する方が増加しているのが、“ブルックリンスタイル”を反映させた店舗づくりです。
今回は、ブルックリンスタイルの概要と、具体的な工事の手法について解説したいと思います。

目次

ブルックリンスタイルとは?

アメリカ・ニューヨーク州近郊にある行政区の1つ、ブルックリンを発祥とする建物のスタイルをブルックリンスタイルといいます。
元々こちらのエリアには工場、倉庫などが多かったことから、“インダストリアル(工業的)スタイル”とも呼ばれています。
ブルックリンは、世界でも有数のオシャレな街であり、雰囲気のあるインテリアショップ、カフェなどが多く建ち並んでいます。
つまり、そのような建物を彷彿とさせる、オシャレなビンテージ感を出した内装にするのが、ブルックリンスタイルだということです。
ちなみに、ブルックリンは流行の最先端を行く街ですが、居住者の多くは賃料の安さを選んだ移民、アーティストなどの低所得者であり、それらの居住者の根底には、「古いものを活かしてオシャレに暮らそう」という考え方があります。

居抜き飲食店のテーマであるブルックリンスタイルを反映させた工事

居抜きの飲食店において、ブルックリンスタイルというテーマを反映させた工事には、主に以下の手法が挙げられます。

・レンガを使用する
・木目を採り入れる
・黒板を採り入れる

それぞれ詳しく見てみましょう。

レンガを使用した工事

ブルックリンのオシャレな街並みを再現するにあたって、レンガの使用は欠かせません。
なぜなら、ブルックリンにある建物の多くは建て替えを行わず、建築された当時の状態のままになっていて、昔はレンガの使用が一般的であったからです。
例えば、壁をレンガで組み立てれば、あっという間にビンテージ感とオシャレな雰囲気が漂う内装が出来上がります。
また、壁の一部分だけにレンガを使用するのもオシャレです。
ちなみに、ブルックリンスタイルの流行に伴い、近年はたくさんの種類のレンガが販売されるようになりました。
そのため、今後のことを考えて、壁を元に戻せる状態にしておきたいのであれば、発泡スチロールに色を塗った擬似レンガや、レンガ調の壁紙を使用することをおすすめします。

木目を採り入れた工事

木目を採り入れた居抜き物件の工事も、ブルックリンスタイルというテーマにおける代表的な手法です。
例えば、あえて古い木目調の床を設置したり、オブジェとして流木を飾ったりすることで、ブルックリンのカフェのようなオシャレで落ち着いた雰囲気を演出することができます。
ちなみに、こちらの対極にあるといっても過言ではないのが、インダストリアルを採り入れた内装工事です。
こちらも、ブルックリンスタイルにおける手法であり、具体的にはコンクリート打ち放し、配管剥き出しの天井や床にすることを指します。
そのため、木目とインダストリアルのどちらを採り入れるかに関しては、店舗に柔らかい雰囲気を求めているのか、それとも重厚感のある雰囲気を求めているのかで判断しましょう。

黒板を採り入れる

ブルックリンの街に点在するカフェには、黒板に店名やメニューなどが書かれたところも多く、居抜き物件のテーマづくりにおいても、こちらの手法がよく採用されます。
例えば、メニューなどを書き込んだ黒板を厨房付近に設置すれば、利便性とオシャレさを同時に手に入れることができます。
また、店舗前に設置するファザード看板として、黒板を設置するという方法もおすすめです。

居抜き物件におけるブルックリンスタイルの注意点は?

ブルックリンスタイルの工事では、古い雰囲気の内装と、ビンテージの家具を組み合わせることが大切です。
しかし、ビンテージの家具や革製品などに関しては、素材や質にこだわりすぎると、工事費用が高額になってしまいます。
もちろん、安くしすぎるとオシャレな雰囲気は出にくくなるため、そこのバランスはうまく考えなければいけません。
また、ブルックリンスタイルに仕上げた居抜き物件は、テーマの特性上、清掃に手間がかかりやすくなります。
例えば、レンガやタイル等の凹凸、目地は汚れが溜まりやすいですし、革製品も定期的なメンテナンスをする必要があります。
もっといえば、ブルックリンスタイルの内装工事で用いられる素材には、簡単に汚れが落ちない素材も多いです。
そのため、居抜きの飲食店を開業した後もオシャレな雰囲気を保ち続けるためには、通常の飲食店にはない手間と時間をかけなければいけません。

まとめ

ここまで、居抜きの飲食店におけるテーマの1つ、ブルックリンスタイルについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ブルックリンスタイルの内装工事には、基本的な定義がありますが、実際どのような形にするのかに関しては、経営者の考え方次第です。
また、どのような形にするにしても、こだわるところはこだわり、削減できる費用は削減していくことを考えなければいけません。

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