ラーメン店は、飲食店の中でも非常に競争の激しい業態です。
人気のラーメン店を目指しながらも、短期間で閉店に追い込まれるというケースは少なくありません。
今回は、このような失敗を防ぐために、ラーメン店の開業スケジュール、立地選びのポイントについて解説したいと思います。
ラーメン店の開業スケジュール
ラーメン店を開業する際は、以下のようにスケジュールを進めていくことにより、大きな計算ミスや失敗を防ぎやすくなります。
1年～6ヶ月前
開業まで1年～6ヶ月前には、メニュー作りや物件探し、事業計画の作成や資格の取得などを行います。
メニュー作りに関しては、こだわりを反映したラーメンを考案することはもちろん、チャーハンや餃子などのサイドメニューにも力を入れるのか、アルコールメニューを提供するのかなども考えなければいけません。
また、物件探しについでですが、ラーメン店は小規模であれば、10坪程度の物件でも開業できます。
小さめの店舗で、なおかつ居抜き物件であれば、開業コストは大幅に抑えられるでしょう。
6～3ヶ月前
開業まで6～3ヶ月前には、開業のための資金調達、店舗物件の契約などを行います。
どれほど開業コストを抑えられたとしても、自己資金のみでラーメン店を開業するのは難しいため、金融機関での手続きは早めに済ませておきましょう。
また、物件の契約時には、賃料の6～12ヶ月分程度の保証金が発生することがあるため、こちらを確保するためにも、資金調達はスピーディーに行うべきです。
2～1ヶ月前
開業まで2～1ヶ月前の段階で行うことは、物件の内装工事や設備、調理器具の搬入、広告宣伝やスタッフ募集などです。
ラーメン店は、水や油を多く使用する業態であるため、内装工事では滑りにくい床面素材を選ぶことをおすすめします。
居抜き物件に入居すれば、始めから滑りにくい素材が使用されていることも多いです。
また、以下のような設備や調理器具が揃っている居抜き物件であれば、これらを導入するための費用や手間も省けます。
| 設備 | ・冷凍冷蔵庫
・製氷機 ・茹で麺器 ・作業台 ・ガステーブル ・餃子焼き器 ・スープ台 ・2槽シンク など |
| 調理器具 | ・寸胴
・レードル ・湯切り など |
ちなみに、オペレーションの手間を少しでも省きたい場合や、店舗の回転率を上げたい場合は、券売機の導入も検討すべきです。
もちろん、券売機が備え付けられている居抜き物件が見つかれば申し分ありません。
1ヶ月～10日前
開業まで1ヶ月を切ったら、営業に関する申請書の提出、スタッフのトレーニングなどを行います。
ラーメン店は、他の飲食店と比べてそれほどオペレーションが複雑ではありません。
特に、ラーメンだけで勝負する店舗は、キッチンスタッフ、ホールスタッフともに覚えることが少なくて済みます。
よって、基本的な研修は短期間で終了させ、衛生管理や接客といったポイントを重点的にトレーニングしましょう。
当日
事前に告知していた日時に合わせて、ラーメン店をオープンします。
ここまでの準備をしっかりしておけば、次第に固定客を獲得し、経営を軌道に乗せることができるでしょう。
ラーメン店の立地選びにおけるポイント
ラーメン店を開業する際、物件選びをじっくり行うのは大切なことですが、当然その際には立地も慎重に選ばなければいけません。
以下のような立地は、ラーメン店を開業するのに向いているため、事前に把握しておくべきです。
・繁華街
・学生街、オフィス街
・飲み屋街
・駅チカ
繫華街
ラーメン店に限ったことではありませんが、昼夜問わず多くの人が集まる繁華街は、やはり人気の立地です。
特に、繫華街の路面店にラーメン店を開業することができれば、新規の来客も訪れやすくなります。
学生街、オフィス街
ラーメンは比較的単価が低いメニューのため、学生には非常に人気が高いです。
また、注文から提供までの時間も短いため、昼休みにサッと昼食を済ませたい会社員の方などにも需要があります。
実際、学生街やオフィス街には、多くのラーメン店が軒を連ねているケースも多いです。
飲み屋街
夜遅くまで営業しているラーメン店は、お酒を飲んだ後のシメとして利用されることも多いです。
また、お酒のシメにはあっさりした魚介系、醤油系などのラーメンが好まれる傾向にあるため、このようなコンセプトの店舗を開業する際は、飲み屋街にある物件に絞って探してみるのも良いでしょう。
駅チカ
駅チカの物件周辺は、学生や会社員など多くの方が行き来します。
そのため、学生街やオフィス街での開業が難しい場合は、こちらの立地も候補に入れておきましょう。
ちなみに、駅チカの物件は視認性が高く、オープンしたことが口コミで伝わりやすいというメリットもあります。
まとめ
ここまで、ラーメン店の開業スケジュールや立地選びのポイントについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか？
ラーメンは今や国民食とも言えるものであり、一度人気に火がつけば、その後の経営は安定する可能性が高いです。
しかし、冒頭で触れたように競合店も多いため、しっかりと必要な準備をした上で開業し、理想の店舗を完成させましょう。
