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バルを開業する際の一般的な流れや必要な申請について

バルとは、スペイン語の呼称であり、本来は酒場や居酒屋、軽食喫茶店などの業態を指します。
日本では、主にワインとオシャレな料理が提供される海外風居酒屋といったイメージを持つバルですが、こちらはどのような流れで開業するのでしょうか?
ここからは、バル開業時に必要な申請とあわせて解説したいと思います。

目次

バルを開業する際の一般的な流れ

では早速、バルを開業する際の一般的な流れについて、開業の1年ほど前からさかのぼって解説しましょう。

1年~6ヶ月前

開業の1年~6ヶ月前は、以下のような準備を行います。

・コンセプトの決定
・物件探し
・事業計画書の作成
・資格の取得

冒頭で、日本におけるバルは海外風居酒屋というイメージを持っていると解説しましたが、実際のところは“気軽にワインと料理を楽しめる店”といった、より広い認識でOKです。
本場ヨーロッパでは、高級感のある食事がメインの“リストランテバル”、喫茶メニューが中心の“カフェバル”、アイスクリームのジェラートメニューが豊富な“ジェラテリアバル”といった種類が営業されていますが、日本では以下のような種類が一般的です。

・スペインバル
・立ち飲みバル
・イタリアンバル
・フレンチバル
・肉バル
・餃子バル など

まずは、これらの中から開業するバルのコンセプトを決定します。
また、コンセプトに合った立地や物件選び、事業計画書の作成、資格の取得なども、早めに着手しておきたいところです。

6~3ヶ月前

開業まで6~3ヶ月ほどの時期には、以下のような準備をします。

・物件の契約
・内装の決定
・資金計画、調達
・メニューの作成

コンセプトにマッチした物件を契約し、どのような内装にするのかも具体的に決定していきます。
このとき、居酒屋やバーなど、似たような業態の居抜き物件を契約すれば、内装工事にかかる負担は少なくなります。
また、金融機関からの資金調達についても、この時点で準備しておきましょう。
ちなみに、作成するメニューの内容については、バルのコンセプトによって異なりますが、一般的なスペイン風のバルであれば、以下のようなメニューは欠かせません。

・ピンチョス(バゲット等の上に具材をトッピングし、串で突き刺した料理)
・カナッペ(薄くカットしたパン、クラッカーの上に生ハム、チーズ、魚介類等をのせた料理)
・アドボ(豚肉や魚介類のマリネ料理) など

3ヶ月前

バルの開業まで3ヶ月程度の時期には、以下のようなことを行います。

・設備の導入
・仕入れ先の選定

居酒屋等の居抜き物件でバルを開業する場合、すでに必要な設備が一式揃っている場合があります。
具体的には、以下のような設備があることが望ましいです。

・ガスコンロ
・ワインセラー
・製麺機
・冷蔵庫
・冷凍庫
・炊飯ジャー
・作業台
・製氷機
・ソイルドテーブル
・グラス など

また、仕入れ先に関しては、こだわりと価格バランスの良い業者を見つけることを意識しましょう。

2ヶ月前

開業まで2ヶ月くらいの時期には、以下のような準備を行います。

・内装、外装工事
・広告宣伝
・従業員の募集

居抜き物件でのバル開業であれば、内装や外装工事にかかる期間は短くなり、なおかつ物件の空家賃も発生しにくくなります。
広告宣伝については、ホームページ作成やチラシのポスティング、SNSアカウントの開設など、幅広い方法で実施しましょう。
また、求人募集についてもこれくらいの時期から開始し、バル開業の1ヶ月ほど前までには、十分な人員を確保しておきたいところです。

1ヶ月前

開業まで1ヶ月を切ると、いよいよ準備もラストスパートに入ります。
具体的には、以下のような準備をします。

・営業許可書の提出
・保健所の検査
・従業員の育成
・什器やインテリアの搬入、設置
・営業時のシミュレーション

各種申請や検査などをクリアし、いつでもできるように什器やインテリアなどを整え、従業員への指導も短期集中で行います。

当日

バルの開業当日は、オープン記念イベントなどを開催し、話題性を集めるケースが多いです。
もし、イベントを実施するのであれば、開業日の日時とあわせてSNSなどで告知しておきましょう。

バル開業時に必要な申請について

バルを開業するために必要な申請は、主に以下の通りです。

・飲食店営業許可申請
・個人事業主の開業届出書
・深夜酒類提供飲食店営業届

ちなみに、深夜酒類提供飲食店営業届に関しては、深夜0時~午前6時までにアルコールを提供するバルのみ必要な申請です。
開業の10日前までに、管轄の“警察署”に届け出る必要があります。
飲食店の営業許可をもらうのは保健所ですが、こちらの届出については警察署が担当になるため、間違えないように注意しましょう。

まとめ

ここまで、バルを開業する際の一般的な流れ、開業時に必要な各種申請について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
独自のコンセプトを持つバルを開業すれば、同じく酒類を提供する店舗が集まるエリアであっても、ある程度集客できる可能性はあります。
もちろん、バルの経営を成功させるには、居抜き開業などにより、イニシャルコストを抑えることも大切です。

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