早いもので今年も秋を迎え、少しずつ年末に近づいてきました。
少し気が早いかもしれませんが、居抜きの飲食店のオーナーは、年末の大掃除についてどう考えているでしょうか?
しっかり段取りを組まなければ、飲食店の大掃除を隅々まで行うのは難しいため、今回は正しい段取りやポイントについて解説したいと思います。
居抜きの飲食店における大掃除の正しい段取り
居抜きの飲食店における大掃除は、以下のような段取りで実施するのが理想的です。
①リスト作成
掃除する箇所を書き出したリストを作成します。
②必要なものを掃除箇所ことに書き出す
掃除用具や洗剤など、掃除に必要なものを書き出します。
また、より効率的に大掃除をするために、掃除箇所ごとに必要なものを書き出すのがポイントです。
③必要なものの棚卸しをする
すでに飲食店内に必要なものが揃っている場合は、わざわざ新たに購入する必要がありません。
また、何が揃っているのか、新たに購入しなければいけないものはないかを確認するために、一度飲食店における掃除用具等の棚卸しを実施します。
④箇所ごとの掃除手順、日程を決める
最後に、箇所ごとの掃除手順、日程を決定します。
これらの段取りを見ると、面倒に感じる居抜き飲食店のオーナーもいるかもしれません。
ただし、居抜き飲食店の大掃除における段取りは、一度明確にしてしまえば、その翌年も同じ段取りが組めるため、作成しておいて損はありません。
居抜き飲食店における大掃除は数日に分けるべき
一般家庭では、家族が協力し、1日で一気に大掃除を終わらせるというケースも見られます。
しかし、居抜き飲食店の場合、1日で大掃除を終わらせようとすると、休業日を利用しなければいけません。
そのため、従業員に休日出勤をしてもらう必要があり、その分人件費が割高になってしまいます。
そのため、飲食店の大掃除は、数日に分け、営業日に少しずつ進めていくことをおすすめします。
飲食店では、元々毎日掃除を行っていますが、その掃除を一箇所集中の掃除に変えることで、オーナーも従業員も少ない負担で大掃除を完了させられることが期待できます。
大掃除で見落としがちな箇所について
居抜きの飲食店には、前もって大掃除をする箇所を書き出していても、ついつい見落としがちになってしまうポイントがいくつかあります。
具体的には、以下のような箇所です。
・業務用冷蔵庫の上部
・吊り戸棚の上部
・電気の傘
・壁掛け型エアコンの上部 など
これらの箇所は、汚れが溜まりやすいだけでなく、場合によっては、虫の死骸などが残ったままになっていることもあります。
「そこまで掃除しなくても…」と思うオーナーもいるかもしれませんが、このように隅々まで掃除を実施するのが大掃除なので、手を抜いてはいけません。
居抜き飲食店の大掃除をするついでにやっておきたいこと
居抜きの飲食店では、大掃除をするついでに、以下のことも実施しておくべきです。
・バックヤードの整理整頓
・レイアウトの変更あるいは変更検討
・メニューブックの作り直し
大掃除が必要なのは、店内や店頭だけでなく、バックヤードにも言えることです。
居抜き飲食店の構造によっては、店内からバックヤードが見えやすいところもあるため、必ずこの機会に整理整頓しておきましょう。
また、大掃除をする際は、テーブルやイスなどを動かすことも多いため、この機会にレイアウトの変更を検討しても良いかと思います。
飲食店のレイアウトにおいては、来客に長くいてもらうこと、死角を作らないことなどが重視されるため、こちらのポイントに問題がある場合は特に改善すべきです。
そして、古くなったメニューブックの作り直しも、大掃除とあわせて実施することが望ましいです。
大掃除で従業員のモチベーションをアップさせる方法
居抜き飲食店の大掃除において、従業員のモチベーションをアップさせるには、以下のような工夫が必要です。
・従業員の担当領域を明確にする
・特典を用意する
先ほど、飲食店の大掃除を実施する際には、箇所ごとの掃除手順、日程を決める必要があるという話をしました。
このとき、各従業員における担当領域もあわせて明確にしておくことで、自然と従業員には責任感が芽生えますし、掃除のし忘れが発生する可能性も低くなります。
また、従業員のモチベーションをアップさせるには、やはり何かしらの特典を用意するのが望ましいです。
それほど従業員の数が多くない飲食店であれば、特別に手当を支給することも検討しましょう。
その他、まかないを自由に選ぶことができる権利など、そこまで飲食店の負担は大きくないながらも、しっかりと従業員のモチベーションをアップさせられる特典も効果的です。
まとめ
ここまで、居抜きの飲食店における大掃除の段取りを中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
初めて大掃除を行う飲食店では、必要な掃除道具が足りなかったり、定めた日程までに完了しなかったりということがよく起こります。
そのため、年末にバタバタしたくないという飲食店は、必ず今回解説した段取りを実践してください。