居抜き物件で飲食店を開業する場合、以前入居していた店舗の名称が書かれた看板を撤去し、新たに設置するのが一般的です。
また、一口に看板といってもその種類は多種多様であり、こちらは事前に把握しておかなければいけません。
ここからは、居抜き物件に設置する看板の種類とそれぞれの役割について解説したいと思います。
居抜き物件に設置する看板の種類&役割
居抜き物件に設置する看板には、主に以下の種類があります。
・壁面看板
・屋上看板
・袖看板
・ポール看板
・懸垂幕
・スタンド看板
・ウインドウ看板
・テント
・ファザード看板
・のぼり
・暖簾
では、それぞれどのような役割があるのかを見てみましょう。
壁面看板
建物の壁面に、比較的大きなスペースの広告として設置するのが壁面看板です。
アルミ複合板で製作することが多く、設置することで居抜き物件の所在地、テナントビルの場合は階数を認知させる役割があります。
屋上看板
建物の高い位置に設置するのが屋上看板です。
大型のタイプが多く、遠方からでも居抜き物件の存在をアピールできる看板であり、なおかつライトアップや内照式、文字発光させることにより、夜間でのアピール効果が一層高まります。
袖看板
建物の壁面や支柱を利用し、側面に垂直に突き出る形で設置するのが袖看板です。
歩行者や道路の走行車が遠くからでも視認しやすく、往路と復路の2方向に情報を発信する役割があります。
ポール看板
地面に基盤を設置し、独立で自立させる背の高い看板がポール看板です。
遠くから居抜き物件の場所を知らせるためのものであり、大きな道路に面した路面店に向いています。
懸垂幕
ポール看板の柱の側面に設置する、テント地や布で製作した旗のような看板を懸垂幕といいます。
こちらは、どちらかというと店舗名よりも、店舗の特徴やアピールしたいメニューを告知するために利用されます。
スタンド看板
居抜き物件の前の路上に設置するのがスタンド看板です。
横から見るとアルファベットのAのような形状をしているA型看板やバナースタンド、T型看板などの種類があり、主にメニューやその価格を告知するために使用されます。
ウインドウ看板
居抜き物件の窓に直接施行（装飾）する看板をウインドウ看板といいます。
店舗名や営業時間などを告知することの他、装飾効果や目隠し効果、事故防止対策などさまざまな役割を持っています。
テント
居抜き物件のエントランスに設置するテント地の日除け、雨除けの表面を看板利用するのがテントです。
エントランスの真上にあることから、こちらのデザインが店舗の顔となります。
基本的には、大きな文字で店舗名が記載されることが多いです。
ファザード看板
建物の正面上部に掲げられる、横長型の看板がファザード看板です。
店舗のイメージや雰囲気を伝えるための重要な看板であり、板のみで製作することも可能ですが、ほとんどの場合はアルミのベース枠とあわせて取り付けます。
のぼり
居抜き物件の前に建てる、簡易な布製の看板をのぼりといいます。
役割としては懸垂幕に近く、店舗の位置の告知というよりは、季節メニューや得意メニュー、あるいはキャンペーンをアピールする役割があります。
暖簾
店舗のエントランス部分に吊り下げる布が暖簾です。
目隠しや日除けの他、店舗の雰囲気を明確に伝える役割があり、上品なデザインにしたり、インパクトのある字体にしたりすることで、大きな効果を発揮します。
居抜き物件に設置する看板の製作・設置費用について
居抜き物件の設置する看板は、飲食店を開業する方が自ら製作することも可能ですが、基本的には専門業者に依頼することになります。
また、製作や設置を依頼する際の費用相場は以下の通りです。
・壁面看板（外照式）：15,000円～
・壁面看板（内照式）：100,000円～
・屋上看板：500,000円～
・袖看板：50,000円～
・ポール看板：200,000円～
・懸垂幕：10,000円～
・スタンド看板：5,000円～
・ウインドウ看板（ガラス面シート）：1,000円～
・テント：200,000円～
・ファザード看板：150,000円～
・のぼり：5,000円～
・暖簾：50,000円～
上記の金額には、看板の製作費と取り付け工事費の他、デザイン料も含まれています。
また、これらの料金については、どのような看板を製作するのかによって大きく変わってきます。
例えば、すでに自作のロゴがある場合、デザイン料は安くなる可能性がありますし、木材を加工せず、パネルや骨組みを使用する看板の設置は、比較的安価で済む傾向にあります。
その他、設置費用に関しても、専門業者が1人で設置できるようなサイズや店舗の立地であれば、それほど高額になることはありません。
まとめ
ここまで、居抜き物件に設置する看板の種類と役割を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか？
居抜き物件で飲食店を開業するメリットは、なんといっても大幅に工事費用を抑えられるところですが、看板にかかる費用は出し惜しみしないことをおすすめします。
複数の看板をうまく利用することにより、店舗の有効な販促ツールとなり、開業後のスタートダッシュにつながります。
