インド・ネパール料理店は、ここ数年で急激に増加している業態です。
全国には実に2,000軒以上の店舗があり、好んで通う方も多くいます。
ではこちらの店舗を居抜き買取りする場合、抑えるべきポイントはどこなのでしょうか?
ここからは、インド・ネパール料理店の居抜き買取りについて詳しく解説します。
内装は明るい色の方が開業しやすい
インド・ネパール料理店の内装は、明るい色の方が居抜き買取りはしやすいです。
多くのインド・ネパール料理店は、オレンジや黄色っぽい色の内装をしています。
内装を現況のまま使用するには、これらの色の物件であることが望ましいです。
居抜き買取りでは、どれだけイニシャルコストを削減できるかがポイントになります。
そのため内装をそのまま使用できるというのは大きなメリットです。
明るい内装であれば、買い取るのはインド・ネパール料理店に限定しなくてもOKです。
タンドール窯があるかどうかは重要
インド・ネパール料理店の居抜き買取りではタンドール窯があるかどうかも重要です。
タンドール窯はインド特有の土釜です。
北インドからパキスタンにかけてのジャーブ地方で使用されてきました。
またタンドール窯は、インド・ネパール料理店を経営するにあたって必要不可欠です。
ナンやチャパティーといったパンはこちらの設備で調理されます。
特に状態の良いものについては、今後も長期間使用できることが期待できます。
タンドール窯以外に注目すべき厨房設備
インド・ネパール料理店の居抜き買取りでは、他にも注目すべき設備があります。
それはカレー用フードウォーマーです。
インド料理やネパール料理の代表格と言えば、何と言ってもカレーです。
こちらを提供する予定の方は、フードウォーマー付きの物件を選ぶべきです。
フードウォーマーがあれば、カレーを出来立てのまま保温することができます。
またこちらの設備は、インド・ネパール料理店における営業の効率化にもつながります。
カレーを鍋から出しその都度温めていると、忙しい時間帯には手が回りません。
一方フードウォーマーを使用すれば、常にベストな状態でカレーを提供できます。
コンロはIH業務用コンロがおすすめ
カレーの提供をメインにする場合、IH業務用コンロがある物件がおすすめです。
ガスコンロの場合、つまみを少しずつ調整して火力を変化させます。
この微調整はなかなか難しく、毎日調理すると日によって味に差が出ることもあります。
特にカレーのような煮込み料理は、火加減がとても重要です。
カレーの場合は大きな火力は必要なく、火加減がその味を大きく左右します。
そのため、IH業務用コンロが設置されているかどうかは必ずチェックしましょう。
IHの場合、ボタンを押せば何段階もの火力をコントロールできます。
消えてしまうくらいの超弱火で調節するのも簡単です。
ちなみにIHには火力が弱いというイメージがありますが、実際はそうでもありません。
現在では200Vタイプのものが主流になっています。
さらに業務用となると、極めて高い火力で調理することが可能です。
ダクトの状態は念入りにチェックしよう
インド・ネパール料理店の居抜き買取りでは、ダクトをきちんとチェックしましょう。
アジア料理は香辛料を使用することが多いです。
そのため店内には独特な香りが漂います。
こちらは食欲を刺激する香りではありますが、店内の設備にこびりつくことがあります。
またニオイが強い場合、近隣のクレームにもつながりかねません。
このような問題を解決するのがダクトです。
具体的には、ダクトが屋上まで伸びているような物件がおすすめです。
このように臭気対策が練られている物件は、開業するにあたってとても便利です。
食器が残っている物件を選ぼう
インド・ネパール料理店の居抜き物件は、食器が残っているところがおすすめです。
これらの料理に使用される食器はとても特徴的です。
具体的にはグレイビーボートやタール、カトリなどが使用されます。
グレイビーボートは、カレーのルーを入れるためのソースポットです。
タールはステンレス製で縁の付いたお盆のような食器です。
その上に乗せられる小さなボウルのような食器がカトリです。
これらの食器を一から用意する場合、それなりの費用がかかることが予想されます。
費用を節約したい居抜き買取りにとって、こちらの選択は得策ではありません。
また一般的なキッチングッズのショップでは、これらの食器はなかなか購入できません。
このことから、用意するには手間も時間もかかります。
そのため居抜き買取りの際は、一通り食器が揃っているかを確認しましょう。
まとめ
ここまで、インド・ネパール料理店の居抜き買取りにおけるポイントを解説しました。
インド・ネパール料理店は、他の業態と比べて必要な内装や設備が独特です。
そのため、物件の選択肢は決して多くないと言えます。
立地に関しても、繁華街やビジネス街などに限定されます。
ただし店舗数が増加し続けている背景から、今後もある程度の需要が見込まれます。