居抜き買取りを行おうとする方の中には、居酒屋の開業を目指す方もいるでしょう。
居酒屋は他の飲食店に比べて利益率が高く、小規模店舗でも採算が見込めます。
コンセプトが豊富なのも特徴であり、開業時には立ち飲み屋という選択肢もあります。
今回は、立ち飲み屋の居抜き買取りが有利な理由について解説します。
立ち飲み屋の概要
立ち飲み屋は名前の通り、来客が立った状態で飲食をする業態です。
古くから大阪など関西地方を中心に多く存在しました。
以前は主に中高年層に親しまれていましたが、近年は状況が変わっています。
急増しているのは、若者や女性をターゲットにした立ち飲み屋です。
例えばスペインバルなど、専門性を高めて女性受けを狙ったタイプです。
また人気の業態であるため、大手外食企業や他業種からの参入も目立っています。
立ち飲み屋の開業は初期費用が安い
立ち飲み屋が居抜き買取りに向いている理由は、初期費用が安いからです。
通常の居酒屋とは違い、立ち飲み屋はイスを用意する必要がありません。
そのため造作の設置費用が抑えられます。
また居抜き買取りであれば、さらに初期費用が安くなることが期待できます。
他に必要な設備は、スケルトン物件よりもリーズナブルに手に入る可能性が高いです。
このことからできる限り初期費用を抑えたい方は、居抜き物件を探すべきだと言えます。
小規模な店舗でも経営しやすい
立ち飲み屋は小規模な店舗であっても経営しやすいです。
こちらも居抜き買取りに向いている理由の一つです。
冒頭で触れたように、居酒屋は小規模店舗でも採算が見込めます。
しかしイスを設置するタイプの居酒屋の場合、店内が狭いと色々不都合が出てきます。
まず従業員や来客の動線は確保しにくくなります。
その他限られた席数しか確保できないため、狭すぎると利益を上げにくいです。
一方立ち飲み屋であれば、テーブルさえあれば小規模店舗でも十分経営できます。
またイスが存在しないため、収容人数も確保しやすいです。
動線についても、来客が動きやすいことからつくりやすくなります。
1人の来客を獲得しやすい
立ち飲み屋は1人の来客を獲得しやすいという特徴もあります。
そのため、小規模な居抜き物件でも利益を上げやすいです。
テーブル席を設ける居酒屋の場合、場合によっては1人の来客を獲得できません。
こちらは席数的には問題がなくても起こり得ることです。
例えば、4人席を3人の来客が使用しているとしましょう。
このとき席は1席空いていますが、そこに1人の来客を通すわけにはいきません。
もちろん事前に相席があることを伝えていれば、まだ影響は少ないでしょう。
しかし複数の他人の席に囲まれた席に相席する来客など、ほとんどいないのが現実です。
その点立ち飲み屋であれば、席が埋まるということがありません。
このことから、1人の来客でも問題なく招き入れることができます。
立地をそれほど気にする必要がない
立ち飲み屋の開業では、立地がそれほど重要ではありません。
こちらも居抜き買取りに向いている理由として挙げられます。
立ち飲み屋は狭いスペースで開業することが多いです。
そのため、従業員と来客の距離が近いという特徴があります。
また距離が近いということは、コミュニケーションを取りやすいということです。
つまり固定客を獲得しやすく、主なターゲットは固定客になるということです。
このことから、通常の居酒屋のように立地をそれほど気にする必要がありません。
価格やサービスなどの工夫で常連客を獲得すれば、経営が安定する可能性は高いです。
立ち飲み屋の居抜き物件は、多くの買い手に需要があります。
よって、駅前や繁華街など好立地の物件は早々に買い手が付いてしまいます。
しかし立ち飲み屋の場合、売れていない立地の良くない物件でも経営に期待が持てます。
ただしあまりにも辺鄙な場所にある物件では、経営が難しくなります。
駅前や繁華街でなくても、ある程度人口のいるエリアの物件を選ぶのが大切です。
コの字のカウンターがある物件がおすすめ
立ち飲み屋の居抜き買取りをするなら、コの字のカウンターがある店舗がおすすめです。
コの字のカウンターは調理スペースを囲むようにつくられています。
このことから、調理の臨場感を来客に楽しんでもらうことができます。
またコの字のカウンターは従業員が中央に立ちます。
そのため、カウンターの様子を見渡しやすくなります。
立ち飲み屋では空いた皿を下げたり、注文を聞いたりするときの迅速さが求められます。
コの字のカウンターであれば、来客が求めるスピーディーな対応が実現できます。
まとめ
ここまで、なぜ立ち飲み屋の居抜き買取りが有利なのかを中心に解説しました。
立ち飲み屋はそもそも初期費用がリーズナブルです。
そのため、安く開業できる居抜き買取りには非常に適しています。
また小規模店舗での経営もしやすいことから、物件の選択肢も広がるでしょう。
ただし実際買取りをする際は、ターゲットやコンセプトを明確にしなければいけません。