ラーメン屋は、飲食店の中でも非常に競争が激しい業態であり、開業から1年以内で半分以上は廃業すると言われています。
そのため、居抜きで開業する際には、できる限りコストを抑え、売上が見込める物件を掴まなければいけません。
ここからは、ラーメン屋の居抜き買取りにおける主なポイントについて解説します。
必要な設備が揃っている居抜き物件を選ぼう
居抜き買取りのメリットは、なんといっても最初からある程度設備が揃っていることです。
こちらの設備が多ければ多いほど、スムーズかつリーズナブルな開業を実現できます。
また、ラーメン屋の居抜き買取りでは、以下のような設備が揃っている物件を選ぶべきです。
・茹で麺器
・食器洗浄機
・餃子焼き器
・券売機
・製氷機
茹で麺器
茹で麺器は、麺類を扱うラーメン屋にとって必要不可欠な設備です。
こちらを購入する場合、数十万円以上かかりますし、自動茹で上げシステムが付いたものであれば、100万円以上することもあるため、居抜き買取りの際は必ず設置されている物件を選びましょう。
また、ラーメン屋に設置された茹で麵器は、一般的にはガス式のものが多いですが、中には水中加熱式ヒーターを使用した電気式のものも存在します。
こちらは、立ち上がりの時間が早く、麵を投入した際の温度の低下に素早く対応できるというメリットがあります。
食器洗浄機
食器洗浄機は、飲食店であればどの業態でも必要性は高いですが、ラーメン屋のような回転が速い店舗では、特に需要が高まります。
回転が速いラーメン屋では、席から下げた食器類をいつまでもシンクに放っておくわけにはいきませんし、丼やグラスの量も多いため、食洗機を使用し、洗い物の時間短縮、さらなる回転率の向上を目指す必要があります。
そのため、居抜き買取りでは、こちらが残っている物件を選ぶべきです。
餃子焼き器
ラーメン屋において、サイドメニューとして餃子を提供する場合は、餃子焼き器も必須の設備となります。
業務用の餃子焼き器は、40~50万円するケースも多く、こちらは居抜き買取りによって手に入れることで、大きなコストダウンになります。
また、居抜き物件に設置されている餃子焼き器には、スタンダードなガス式の他、独立混合管方式バーナーを採用しているタイプや、電気を使用したIH餃子焼き器などがあります。
焼き上がりまでの時間を短縮したい場合や、焼きムラを減らしたい場合などはガス式、安全性やさまざまな性能を重視したい場合にはIHが適しています。
券売機
ラーメン屋の居抜き買取りを行う場合は、券売機が設置されているかどうかもチェックしましょう。
券売機があれば、従業員が調理や料理の提供に専念できますし、釣り銭間違いなどのトラブルも防止できます。
また、券売機を設置して経営する飲食店は、カウンター席がメインであるなど、客席エリアの動線が特殊なものも少なくないため、こういった客席のレイアウトを含めた内装工事を一から行う必要のない居抜き物件を利用するのは、非常に効率的です。
製氷機
ラーメン屋における製氷機は、来客に飲み水を提供するときだけでなく、つけ麺を茹でた後の麺を締める場合にも使用することがあります。
冷水で麺を締める際は、水道水では適切な温度ではないことがあるため、氷でしっかり冷やすことが多いです。
また、ラーメン屋の居抜き買取りにおいて、製氷機をチェックする際は、席数に応じた容量があるかどうかを確認しましょう。
一般的に、席数×1.5倍が適切と言われていて、例えば20席の居抜き物件であれば、35kgタイプの製氷機があることが望ましいです。
集客がしやすい居抜き物件の立地について
ラーメン屋の居抜き買取りを行う際は、まずターゲットを明確にし、その層が多い立地の物件を選ぶことが大切です。
例えば、サラリーマンが主なターゲットであればオフィス街、学生がターゲットであれば学生街の物件がおすすめです。
昼夜問わず多くの人が集まる繁華街は、これら両方の層を取り込めることが期待できます。
また、居抜き物件を選ぶ際は、居酒屋が近くにあるかどうかもポイントです。
すぐ近く居酒屋があれば、お酒を飲んだ後の締めとして来店してもらえる可能性が上がります。
可能であれば、お酒を飲んだ方の目に入りやすいよう、居酒屋から最寄り駅に戻るまでの通り道に店舗があるのがベストです。
ちなみに、大型のショッピングモールなどの複合施設や、スーパーなどの近くにある物件もおすすめです。
このような居抜き物件でラーメン屋を開業すれば、ショッピングという目的のついでに食べて帰るというような流れで、ある程度の集客が見込めます。
まとめ
ここまで、ラーメン屋の居抜き買取りにおける主なポイントを見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
居抜き買取りのメリットを最大限に活かすためには、まずラーメン屋の経営に必要な設備が十分にあるかどうか、チェックすることが重要です。
また、立地を確認し、居抜き開業後にスタートダッシュを切れるかどうかも、慎重に見極めなければいけません。