初めて居抜き物件の売買を行う方の中には、契約時に使用する印鑑について、疑問を持っている方もいるかと思います。
具体的には、「実印を使用しなければいけないのか?」「使用できない印鑑はあるのか?」といった疑問です。
今回はこれらのポイントについて、詳しく解説します。
印鑑の種類について
居抜き物件の売買に使用する印鑑について解説する前に、まず印鑑にはどのような種類があるのかを見ていきましょう。
印鑑は主に、以下の3つに分類されます。
・実印
・銀行印
・認印
実印
市区町村役所で印鑑登録を済ませ、印鑑証明を受けたものを実印といいます。
1人1本のみ持つことを許された印鑑で、公文書作成の際になど使用されることが多いです。
銀行印
銀行などの金融機関で登録したものを銀行印といい、こちらには市区町村役所での印鑑登録が必要ありません。
金融機関との契約など、金銭に関わること全般に使用します。
認印
日常的な書類などに用いるもっとも一般的な印鑑を認印といいます。
実印や銀行印とは違い、公的な確たる証明はありません。
居抜き物件の売買時には実印を使用しなければいけない?
実印は、借入の契約や土地・建物の売買契約などでもよく使用される印鑑です。
しかし、居抜き物件売買時の印鑑は、必ず実印を使用しなければいけないのかというと、決してそういうわけではありません。
実は、居抜き物件の売買には、先ほど解説した銀行印や認印も使用できます。
つまり、100円ショップで購入できる印鑑や、学校を卒業する際にもらえる印鑑などを使用しても良いということです。
居抜き物件の売買で使用できない印鑑とは?
居抜き物件の売買では、実印以外の印鑑を使用することもできますが、何でもOKというわけではありません。
シャチハタだけは、契約書に押す印鑑として使用できないことになっています。
シャチハタとは、正式名称をインク浸透印というものであり、中にインクが内蔵されていることにより、朱肉がなくても判を押せるというとても便利なものです。
しかし、シャチハタは朱肉が必要な印鑑とは違い、ゴムに文字が彫られているため、印影(押印の跡)が変わってしまうおそれがあります。
その上、印影が通常の印鑑よりも薄くなりやく、長期間保管している契約書の場合は、印影が完全に消えてしまうことも考えられます。
そのため、居抜き物件の売買を行う際は、必ず朱肉で押すタイプの印鑑を用意してください。
実印を使用することのメリットについて
何度も言うように、居抜き物件の売買契約時には、実印以外の印鑑も使用できます。
しかし、所有しているのであれば、なるべく実印を使用するのが得策だと言えます。
なぜなら、そうすることで以下のようなメリットが生まれるからです。
・信頼してもらえる
・契約した実感を得られる
・トラブルを回避できる
信頼してもらえる
契約書の捺印に実印を使用すれば、買主あるいは売主に信頼してもらえる可能性が高いです。
こちらは、いまだに“不動産売買契約=実印”というイメージを持っている方が多いことが理由です。
逆に、認印などを使用すると、「本当にこの人と契約していいのか」と不安な気持ちにさせてしまうかもしれません。
契約した実感を得られる
居抜き物件の売買時、実印で契約書に判を押せば、「契約した」という実感を強く得ることができます。
居抜き物件の売買契約は、大きな資産や金銭が動く重要な契約であり、一度締結すると基本的にノーリスクではキャンセルできません。
このような責任重大の居抜き物件売買契約において、実印を使用して契約の実感を得るということは、非常に大事なことだと言えます。
トラブルを回避できる
居抜き物件の売買契約書に捺印した印鑑が実印以外のものだった場合、後日当事者が「私が押した印鑑ではない」と主張したときに、当事者本人のものであると立証するのが難しくなります。
一方、実印は印鑑登録がされているものであるため、そのようなトラブルに発展する心配がありません。
実印はどうやって用意すれば良い?
現時点で実印を持っていないという方は、まず自身が居住するエリアの役所に訪れましょう。
そこで印鑑登録申請書を作成し、登録する印鑑と本人確認書類を添えて提出すれば、印鑑登録証が交付されます。
ちなみに、何らかの理由で本人が申請できない場合は、委任状を用いて代理申請することも可能ですが、以下のものは実印として登録できないため、覚えておきましょう。
・変形しやすい材質のもの(ゴム製など)
・規格外のもの(1辺8mm~25mm以上のもの)
・印影が不鮮明なもの
・文字が切れているもの
・外枠がないもの
・白文の印鑑
・ローマ字で作ったもの
・極端に図案化しているもの
・本名を使用していないもの など
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ここまで、居抜き物件の売買と印鑑にまつわる疑問を解決してきましたが、いかがでしたでしょうか?
居抜き物件の売買契約において、実印は絶対に必要なものではないものの、使用するに越したことはありません。
また、一度登録すれば、居抜き物件の売買契約以外でもさまざまな手続きで使用できる可能性があるため、この機会に用意しておいて損はないでしょう。
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南フランスの幸せのおかし。
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