居抜きで飲食店を開業する方の中には、テイクアウトやデリバリーの専門店を選ぶ方も多いです。
また、このような業態の中でも特に一般的なのが、幅広い層に需要のある弁当屋です。
ここからは、居抜きで弁当屋を開業する際、残存しているかどうかチェックしたい設備のことを中心に解説します。
弁当屋は非常に需要が多い業態
新型コロナウイルスの影響により、以前と比べて外食をする方は減少しています。
一方で、弁当屋のテイクアウトやデリバリーは需要が増加しています。
コロナ禍でも、すべての食事を自宅で作ることは難しく、高齢の方や仕事などが忙しい方にとって、テイクアウトやデリバリーはとても手軽で便利な存在だからです。
ここ最近は、少しずつ外食をする方も増えてきましたが、感染リスクを避けるため、外食をテイクアウトやデリバリーに置き換える方は一定数存在するため、今後も弁当屋の需要はしばらく続くことが予想されます。
居抜きで弁当屋を開業する際にチェックしたい設備
弁当屋は他の飲食店と比べ、広い物件を探す必要がありませんし、少ない従業員数で経営することができます。
そのため、開業費用はそれほど高くありません。
また、ある程度設備が揃っている居抜き物件で弁当屋を開業させることで、さらにイニシャルコストは削減できます。
もし、居抜きで弁当屋を開業するのであれば、以下のような設備が残っているかどうかチェックしておきましょう。
・卓上コンロ
・テーブル型冷蔵庫
・上火式グリラー
・2槽フライヤー
・引き出し付き戸棚調理台
・ジャー置台
・炊飯器
・洗米機
卓上コンロ
限られたスペースで調理をしなければいけない居抜きの弁当屋では、卓上コンロの中でも、小型のタイプが重宝されます。
また、バーナー数は2つ以上あることが望ましいです。
テーブル型冷蔵庫
横長のテーブル型冷蔵庫は、出し入れがストレスフリーであり、作業台としての役割も果たしてくれるため、居抜きの弁当屋を開業するのであれば、ぜひチェックしておきたい設備です。
上火式グリラー
上火式グリラーは、食材を上から加熱することにより、焼き具合が確認しやすく、油や汁などが下の汁受皿に落ちるため、煙の発生も少ないです。
肉や魚など、さまざまなものを焼く機会のある居抜きの弁当屋にはおすすめです。
2槽フライヤー
弁当用の揚げ物や惣菜などを提供する居抜きの弁当屋では、2槽フライヤーも欠かせません。
油温の急速加熱ができるタイプであれば、ピーク時でも来客を待たせることなく、スピーディーな調理ができます。
引き出し付き戸棚調理台
テーブル型冷蔵庫とは別に作業台を用意するのであれば、引き出しと戸棚がセットになった多機能な調理台があるかどうかをチェックしましょう。
ジャー置台
居抜きの弁当屋では、サイズの大きい炊飯器が必要であるため、ジャーの置台を確保し、独立した場所に配置することが望ましいです。
炊飯器
弁当屋の特徴としては、やはり他の業態に比べて、米の消費量や炊く頻度が多いということが挙げられます。
そのため、サイズは5升用など、大きいものが確保されていることが理想です。
また、機能としては、セパレートタイプで持ち運びがしやすいものや、炊飯時間が短いもの、保温時間が調節できるものなどがあると便利です。
洗米機
作業の時間を短縮したり、提供する米の質をさらに上げたりするためには、洗米機も必要です。
業務用の洗米機の中には、洗米にかかる時間を極力カットしているものや、甘みや旨みの元となる成分を残して洗米するものなどがあるため、もし居抜き物件に設置されているのであれば、そのような機能があるかどうか確認しましょう。
その他の設備
上記の他、居抜きの弁当屋を開業するにあたってチェックしたい設備には、主に以下のものが挙げられます。
・冷凍庫
・2段上棚
・炊飯カート付台
・3槽シンク
居抜きで弁当屋を開業する際に必要な準備
居抜きで弁当屋を開業する場合、物件や設備以外にも準備しなければいけないことは数多くあります。
まず、飲食店営業許可証、食品衛生責任者の資格は必須です。
販売する商品によって必要な許可が異なるため、管轄となる保健所に確認しましょう。
また、テイクアウトやデリバリーに欠かせないのが、商品を入れる容器です。
弁当の場合、弁当専用の容器が業務用として販売されていますが、商品が入れば何でも良いというわけではなく、持ち運びやすさや食事のしやすさ、保温性、環境への配慮など、さまざまな観点から容器を選ばなければいけません。
その他、デリバリーを行う場合は、ネットオーダーシステムを導入したり、配達用の自転車やバイクを用意したりする必要もあります。
まとめ
ここまで、居抜きで弁当屋を開業する際にチェックしたい設備のことを中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
居抜きの弁当屋は非常にニーズが高く、イニシャルコストもかかりにくいですが、競争が激しく、前店舗も弁当屋だった物件などは数が少なくなっている可能性があります。
そのため、設備や物件の広さなどがちょうど良ければ、前店舗が他業態であったとしても、素早く入居することをおすすめします。