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費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事について

居抜きで飲食店を開業する場合でも、状況に応じて内装・外装工事は実施する必要があります。
ただし、これらの工事をする際は、どれくらいの費用がかかるのかをきちんと把握しておかなければいけません。
今回は、比較的費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事について解説したいと思います。

目次

費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事3選

居抜き物件のメリットは、なんといっても安い費用で飲食店を開業できるという点です。
そのため、工事に費用がかかりすぎると、居抜き物件のメリットは半減してしまいます。
特に、以下の工事は費用がかさみやすくなるため、注意してください。

・ダクト工事
・看板の設置工事
・デザインにこだわった工事

ダクト工事

居抜き物件においてダクト工事をする場合、入居するテナントビルの高さによっては、高額な費用がかかります。
なぜなら、高層のテナントビルであればあるほど、ダクト工事に必要な足場を多く設置することになるためです。
例えば、5階建てのテナントビルにおいて、屋上まで足場を設置した場合、大体12万円前後の費用がかかります。
また、ダクト工事をする業者が自社で足場を設置する場合と、足場の専門業者に依頼して設置する場合では、後者の方が費用は高くなります。
具体的には、1㎡あたり300円ほど違ってくるため、覚えておいてください。
そして、もちろんダクト工事は、ダクトを屋上まで設置すれば終了するわけではありません。
ファンの稼働による振動を防ぐためのゴムを設置したり、火災時に火が漏れないようにするための防火ダンパーを設置したりする必要もあります。
そのため、ダクト工事が必要な場合は、前述の費用プラス、これらの費用がかかることもあらかじめ想定しつつ、居抜き開業を進めなければいけません。

看板の設置工事

費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事には、看板の設置工事も挙げられます。
看板の設置工事に費用がかかりやすい理由は、主に2つあります。
1つは、飲食店に設置する看板の多くが、オーダーメイドであるからです。
昨今飲食業界は非常に競争が激しく、既存の看板に店名を書くだけでは、他の飲食店との差別化を図ることができず、なかなか集客することができません。
そのため、飲食店に設置する看板を作成する際は、素材を工夫したり、フォントやデザインを工夫したりする必要があるため、思いのほか費用がかかります。
また、看板の設置工事に費用がかかりやすいもう1つの理由としては、高所作業、あるいは電気工事が必要なケースが多いということが挙げられます。
例えば、テナントビルの袖看板などを交換する場合、高所で作業するための車をレンタルするための費用が、1日あたり数万~10万円程度かかることもあります。
さらに、看板自体が発光するタイプ(内照式)を選ぶか、外部からの光で看板を照らすタイプ(外射式)を選ぶかによっても、費用にはかなりの差が出てきます。
内照式を選ぶ場合、外射式と比べて10倍近くまで費用が跳ね上がる場合もあるため、居抜き開業のメリットが大きく損なわれることも考えられます。

デザインにこだわった工事

こちらは内装・外装工事のどちらにも言えることですが、デザインにこだわった工事をすると、必然的に費用は高くなります。
例えば、内装・外装のデザインを実現する上での工事難易度や、壁材・床材などの仕上げ材にこだわると、施工方法や素材の費用が変わるため、居抜き物件であっても全体的な工事費用は高くつきます。
ちなみに、飲食店の場合、法律で定められた内装制限による難燃素材、準難燃素材を使用するだけでなく、消臭や防湿といった高機能な内装材を選ぶケースも多いため、居抜き開業をする場合でも、他の業種に比べると内装工事費用は高い傾向にあります。

費用が高くなりがちな内装・外装工事への対策

費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事への対策があるとすれば、やはり少しでも節約できる部分を節約することが挙げられます。
例えば、ダクト工事では、なるべく足場の設置も含めて実施してくれる業者を選び、看板や内装の工事では、自らデザインするか、デザインに精通している知人や友人に頼んでみることをおすすめします。
また、空調工事など、設置する設備そのものが高いことによって、費用がかかりやすい内装・外装工事に関しては、できるだけ安価な製品をWebサイトなどで探すようにしましょう。
もっと言えば、安価な製品を探すだけでなく、購入した製品をリーズナブルな価格で物件に納品してくれる電気店などを探すことも有効です。

まとめ

ここまで、費用が高くなりがちな居抜き物件の内装・外装工事について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
内装・外装工事には、費用を節約できるものとできないものがあります。
例えば、本文で触れた防火ダンパーや難燃素材などには設置・使用義務があるため、こちらにかかる費用を削ることはできません。
そのため、居抜き物件の内装・外装工事をする前に、各工事の優先順位について把握しておくことも重要です。

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