店舗開店のコストを削減するために、居抜き物件を活用しようという方は多いかと思います。
また、居抜き物件の賃料を安くしてもらうコツを知っておくことで、さらに店舗開店時のコストは削減できます。
では、どのように交渉すれば、居抜き物件の賃料を安くしてもらえるのでしょうか?
居抜き物件の賃料を安くしてもらうには?~2つのポイント~
居抜き物件の賃料を安くしてもらうためには、以下の2つのポイントを押さえておくべきです。
・必ず交渉する
・賃料に関する知識を身に付けておく
必ず交渉する
居抜き物件の賃料を安くしてもらうには、当然のことですが必ず交渉することを忘れないようにしましょう。
例えば、自身の理想に近い居抜き物件が見つかり、その物件の賃料が予算をオーバーしていたとすれば、必ず賃料の交渉をします。
また、それだけでなく、たとえ理想に近い居抜き物件の賃料が予算内に収まっていても、交渉することを忘れてはいけません。
居抜き物件での店舗開業後のことを考えた場合、少しでも初期費用を抑える努力をするべきだと言えます。
賃料が安くならなくても、「安くなれば万々歳」というぐらいの気持ちで交渉することが大切です。
賃料に関する知識を身に付けておく
居抜き物件の賃料を安くしてもらうには、賃料に関する知識を身に付けておくことも重要です。
賃料に関する知識とは、つまり契約しようとする居抜き物件の周辺相場の知識を指しています。
先ほど、どのような状況でも必ず交渉することが重要だと解説しましたが、自身の意見だけ押し付けても、なかなか賃料は値下げしてもらえません。
周辺の物件における相場を事前にリサーチし、その結果を不動産会社やオーナーに伝えましょう。
もし、相場より高い居抜き物件であれば、賃料を安くしてもらいやすくなります。
賃料を安くしてもらうのが難しい居抜き物件の特徴
以下のような特徴を持つ居抜き物件は、根気強く交渉を続けたとしても、なかなか賃料を安くしてもらうのは難しいです。
・人気エリアの物件
・すでに相場よりも賃料が安い物件
人気エリアの物件
オフィス街や繁華街、学生街などの人気エリアにある居抜き物件は、競争率が高く、賃料交渉が難航する可能性が高いです。
こちらは、路面店であっても、テナントビルなどに入っている空中店舗であっても、同じことが言えます。
すでに相場よりも賃料が安い物件
すでに相場よりも低い賃料が設定されている居抜き物件は、それ以上の賃料交渉が難しくなります。
このような物件は、そもそも賃料を交渉前提ではなく、ギリギリの低価格まで押さえているため、そこからの交渉は現実的ではありません。
居抜き物件は賃料だけでなく造作も安くしてもらおう
居抜き物件では、賃料を安くしてもらう以外に、造作を安くしてもらうための工夫も必要です。
造作譲渡金の額は、居抜き物件における前入居者によって設定されます。
店舗を開業し、すぐに経営が立ち行かなくなってしまった方が前入居者である場合、造作譲渡金の額が高くなるケースが多いです。
こちらは、前オーナーが早めに造作を高い価格で譲渡することで、次の選択肢を広げることができるからです。
ただし、前入居者は、造作譲渡金を高くしすぎるとなかなか買い手が見つからないということも理解しています。
つまり、居抜き物件の造作譲渡金は、最初は高く設定されていても、そこから交渉して安くしてもらえる可能性が十分にあるということです。
もちろん、闇雲に交渉することはせず、しっかり造作の状態を確認した上で、適切な価格を提示するようにしましょう。
高額で譲渡された造作が店舗開店後すぐに故障してしまうと、撤去費や購入費など、さらに無駄なコストがかかってしまいます。
居抜き物件の賃料を安くしてもらえなかったらどうする?
不動産会社やオーナーに交渉したにも関わらず、居抜き物件の賃料を安くしてもらえなかった場合はどうすれば良いのでしょうか?
このようなケースでは、その居抜き物件は諦め、他の条件が近い物件を探すという方法を選ぶのが一般的です。
何としても諦めたくないという場合は、思い切って店舗のプランを練り直し、物件の賃料に見合った売上が出せるようなプランを作り上げるという方法もあります。
居抜き物件の賃料として使える予算は、店舗の売上を試算してから算出します。
つまり、予算オーバーの状況なのであれば、売上をもっと上げられるようなプランを作成し、居抜き物件の賃料として使える予算を増やせば良いということです。
決して簡単な作業ではありませんが、試してみる価値はあるかと思います。
まとめ
居抜き物件で店舗を開業させるという時点で、すでに通常の物件で店舗を開業させるよりも、イニシャルコストを抑えられている可能性は高いです。
しかし、さらに支出を減らしたいのであれば、それだけで満足してはいけません。
あらゆる手段を使って、居抜き物件の賃料や造作譲渡金を安くしてもらえるように努力しましょう。
交渉で少しでもイニシャルコストを抑えられたことが、店舗開店後の明暗を分けるかもしれません。