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居抜き開業の飲食店におけるサブスクの導入について

この頃飲食店において、“サブスク”を導入する動きが増えています。
こちらは、飲食店経営における戦略の1つであり、来客にとっても経営者にとってもメリットのあるものです。
今回は、居抜き開業の飲食店におけるサブスクの概要、種類、導入することによるメリットなどについて解説します。

目次

サブスクの概要

サブスクとは“サブスクリプション(Subscription)”のことをいい、元々は雑誌等の“定期購読”を指していました。
近年は、商品やサービスの“利用期間”に対する料金形態の1つとなっており、さまざまなジャンルで導入されています。
また、こちらは飲食店も例外ではなく、大手焼肉チェーンである“牛角”や、ラーメンチェーンである“野郎ラーメン”などで導入され、大きな話題となりました。

サブスクの種類について

飲食店でも導入されているサブスクには、主に以下の3つの種類があります。

・割引定期券
・会員制
・定額利用し放題

それぞれ詳しく解説していきましょう。

割引定期券

少額の月額料金、年会費を支払うことで、飲食店において毎日会計が割引されたり、期間中トッピングが無料になったりするものです。

会員制

月額料金や年会費を支払って会員になることで、通常価格とは異なる価格で料理が食べられるといった特典を受けられるものです。

定額利用し放題

月額料金や年会費を支払うことで、特定のメニューを何度でも食べられるというものです。
飲食店のサブスクと言えば、こちらがもっともポピュラーなものとされています。

居抜き開業の飲食店でサブスクを導入するメリット

居抜き開業の飲食店でサブスクを導入するメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。

・利益が安定する
・固定客の獲得につながる
・食材ロスの削減

利益が安定する

居抜き開業の飲食店においてサブスクを導入することで、毎月ある程度安定した利益を得ることができます。
飲食店は、季節や天気に客足を左右されやすい業種です。
そのため、そのような影響を少しでも減らすことは重要です。

固定客の獲得につながる

居抜き開業の飲食店がサブスクを導入すれば、固定客の獲得にもつながります。
特に、定額利用し放題のサブスクは、来客にとって来店しなければ損になるものであるため、そのように感じる方が固定客になる可能性は高いでしょう。
もちろん、固定客が獲得できれば、そこから新たに新規顧客を獲得できる可能性も広がり、うまくいけば安定した利益を一気に増やすこともできます。

食材ロスの削減

居抜き開業の飲食店におけるサブスク導入には、食材ロスの削減というメリットもあります。
こちらは、サブスクというシステムがあることにより、会費とユーザー数に応じた当月の売上目標が立てやすく、必要な食材の見通しがより明確になるからです。

居抜き開業の飲食店でサブスクを導入するデメリット

居抜き開業の飲食店にとって多くのメリットがあるサブスクにも、当然デメリットはあります。
具体的には以下の通りです。

・元が取れなくなる場合がある
・店舗のブランディングが下がるおそれがある
・決済システムの導入コストがかかる

元が取れなくなる場合がある

定額利用し放題のサブスクの場合、定額以上に来客が利用するケースも考えられます。
例えば、1杯700円のラーメンを提供する店舗が、1ヶ月8,000円でラーメン食べ放題のサブスクを導入したとしましょう。
このとき、月11回までの利用であれば問題ありませんが、仮に11回以上になってしまった場合、飲食店は損益分岐点をオーバーしてしまいます。
つまり、元が取れなくなるということです。
このような状況になると、どこかで必ずそれをカバーする必要がありますし、サブスクの利用客が増えすぎると、損失分はよりカバーするのが難しくなります。

店舗のブランディングが下がるおそれがある

サブスクの導入によってお得感だけを重視し、料理の味を良くする努力を怠ってしまうと、店舗のブランディングが下がってしまう可能性があります。
つまり、「安いけど、味はそれほどでもない」と思われてしまうおそれがあるということです。
このような状況になり、なおかつ評判が広まってしまうと、新規顧客はなかなか訪れなくなり、サブスクを利用する方ばかりが来店するようになります。
もちろん、それでも味の良さが向上しない場合、サブスク利用者すら離れてしまうという最悪の事態に陥ります。

決済システムの導入コストがかかる

飲食店の居抜き開業における最大のメリットは、なんといってもイニシャルコストを抑えることができるという点です。
しかし、居抜き開業の飲食店で最初からサブスクを導入してしまうと、決済システムの導入などにより、どうしてもイニシャルコストは高くなってしまいます。

まとめ

ここまで、居抜き開業の飲食店におけるサブスク導入について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
サブスクは、固定客や新規顧客を獲得するための戦略の1つですが、ただ単にお得さを追求すれば良いというわけではありません。
クオリティの高い料理が、お得な価格で食べられるということをアピールしなければ、導入は失敗に終わってしまいます。

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