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飲食店の居抜き売却までに売主が行うべきこととは?

飲食店を閉店し、新たな経営者の方に居抜き売却をしようと考えている方は、計画的に物事を進めていかなければいけません。
そうしなければ、トラブルなどで流れが滞ってしまう可能性があります。
今回は、居抜き売却を決意してから実際に売却するまでの間に、売主が行うべきことについて解説します。

目次

飲食店の居抜き売却までに売主が行うこと10選

売主は以下の作業や手続きについて、飲食店の居抜き売却を行うまでの間に必ず完了させなければいけません。

・オーナーへの報告
・設備の点検
・店内の清掃
・リース機器の有無、残高の確認
・買主探し
・従業員への解雇通知
・取引先への通知
・各種ライフラインの解約
・備品の処分
・各種届出

オーナーへの報告

飲食店の居抜き売却をすることを決意したら、まずはその旨をオーナーに報告する必要があります。
すべてのオーナーが、居抜き売却という形での契約解除を認めてくれるとは限りません。
また、オーナーの中には、次の入居者が煙や油の出やすい重飲食でなければOKなど、条件付きで居抜き売却を認めてくれる方もいるため、この点は必ず確認しましょう。
もちろん、このときには単純に退去する旨も伝えなければいけません。

設備の点検

飲食店を居抜き売却するのであれば、各種設備の点検は必須です。
正常に動作する設備が少なければ、居抜き売却によって得ることができる利益が減少しますし、そもそも買い手が見つからない可能性も高くなります。

店内の清掃

店内が綺麗に清掃されている場合、内見時の印象が良くなり、居抜き売買は成約しやすくなります。
そのため、壁や床、天井、窓などの箇所は売却前に清掃しておかなければいけません。

リース機器の有無、残高の確認

飲食店には、厨房機器などをリース機器でまかなっているというケースもありますが、居抜き売却をするのであれば、これらの有無や残高は必ず確認すべきです。
リース機器であっても、そのまま契約ごと買主に承継できる場合がありますが、すべてのリース会社がこのような形に対応しているわけではありません。
もし承継できないのであれば、どの機器がリースで、満了期間はいつなのかについて、買主に伝える必要があります。

買主探し

飲食店を居抜き売却するにあたって、当然買主探しも欠かせない作業の1つです。
また、買主探しに関しては、オーナーに物件の解約予告を行う前から始めましょう。
解約予告から退去までの間に、必ずしも買主が見つかるとは限らないからです。

従業員への解雇通知

飲食店を居抜き売却することが決定したら、従業員に解雇通知を出す必要があります。
具体的には、あらかじめ設定した閉店日の1ヶ月以上前までに、解雇する旨を伝えます。
もし、解雇予告期間が1ヶ月(30日)に満たない場合、従業員に解雇予告手当などの支払いを行わなければいけません。
また、解雇通知から閉店までが短すぎると、従業員とのトラブルにもつながりかねないため、注意してください。

取引先への通知

飲食店を居抜き売却する場合、閉店までに取引先に通知することも忘れてはいけません。
飲食店には、食材や備品の仕入れ業者など、さまざまな取引先が存在しますが、これらの取引先には、あらかじめ閉店する旨を伝えておき、契約を終了してもらう必要があります。
また、正確にいうと取引先ではありませんが、これまで足しげく通ってもらった常連客にも、閉店の旨は早めに伝えておくことをおすすめします。

各種ライフラインの解約

飲食店の場合も一般的な住居と同じで、電気やガス、水道といった各種ライフラインの解約を入居者自身が行わなければいけません。
停止希望日のどれくらい前までに手続きが必要なのかについては、各契約先に事前に確認しておきましょう。

備品の処分

飲食店の居抜き売却で譲渡する厨房機器、家具以外の備品については、売主が前もって処分しなければいけません。
具体的には、廃棄業者に依頼したり、厨房機器専門のリサイクル業者に依頼したりすることで、売却するもの以外を店内から搬出しておきます。

各種届出

実際飲食店が閉店した後も、居抜き売却をするまでには行うべき届出が数多くあります。
例えば、保健所や警察署、消防署や税務署などへの各種届出はもちろん、従業員を雇用していた場合は各種保険、年金の手続きも必要になります。
また、食品営業許可証などの各種許可証、認定証は、閉店に伴い発行元に返還しなければいけません。
いずれも閉店から5~50日以内と、早急に手続きしなければいけないものばかりであるため、閉店後スムーズに取り掛かることができるよう、早めに準備しておきましょう。

まとめ

ここまで、飲食店の居抜き売却を決意してから、実際売却するまでに売主がすべきことを解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
スムーズな居抜き売却を実現するには、あらゆる作業や手続きを丁寧かつ迅速に行う必要があります。
そのため、飲食店を営業しながらでも可能な準備については、本格的に居抜き売却に向けて動き出す前の段階から実施しておくべきです。

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