居抜きでの飲食店の開業を目指す方の多くは、できる限り良い立地での開業を望んでいることでしょう。
ただし、もし好立地で居抜き物件を借りることができなかったとしても、経営をうまく回す方法はあります。
具体的にどのような方法なのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。
一般的に好立地ではないとされるエリアについて
一般的に、居抜き物件で飲食店を開業する際、好立地ではないとされるのは以下のようなエリアです。
・駅から遠い
・住宅地に近い
・郊外にある
では、このような好立地とは言えないエリアにおいて、居抜き物件での飲食店経営をうまく回す方法をそれぞれ見てみましょう。
駅から遠い居抜き物件で開業する場合
好立地と聞いて真っ先に思い浮かぶのはやはり駅チカであり、逆に駅から遠い居抜き物件は、集客が難しいとされています。
ただし、たとえ駅から遠い立地でも、常連客にターゲットを絞れば、飲食店の経営はうまくいく可能性があります。
例えば、大通りから1つ中に入った路地などの居抜き物件で開業することで、その周辺に住む方、もしくは周辺で働く方しか知らない店舗にすることができます。
また、周辺住民や周辺で働く方しか知らないとなれば、必然的に訪れるのはそれらの方が多くなり、地元の方がゆっくりできる店舗、常連客に人気の店舗として繁盛させることができます。
もちろん、こちらの方法を実践するためには、当該エリアにおける客層のリサーチが欠かせません。
その他、来客のほとんどが周辺住民や周辺で働く方となるため、来客とのコミュニケーションを忘れないことも重要です。
もし、来客がゆっくりすることの多いカフェなどの開業を目指すのであれば、駅チカ物件を借りることが難しかった場合に、こちら方法を実践することをおすすめします。
住宅地に近い居抜き物件で開業する場合
たとえ駅チカであっても、住宅地付近の物件は人の出入りが少ないため、お世辞にも好立地とは言えません。
ただし、このような好立地ではない居抜き物件でも、経営をうまく回すことは可能です。
その方法とはズバリ、ファミリー層をターゲットにするという方法です。
子どもがまだ小さいファミリー層でも、住宅地の近くであればすぐ来店できますし、夜遅くに来店してもすぐに帰宅できることが予想されます。
もちろん、飲食店の業態にもよりますが、住宅地付近の居抜き物件で飲食店を開業するのであれば、必ずファミリー層を取り込むための戦略は考えておかなければいけません。
また、治安の良い閑静な住宅地には、セキュリティ面を気にした女性が多く住んでいることも考えられます。
そのため、女性受けが良いメニューや内装デザインを採り入れ、女性客をメインターゲットにするのも1つの戦略です。
当然、ファミリー層と女性客、どちらも取り込むことができれば申し分ありません。
郊外の居抜き物件で開業する場合
一般的に、都心=好立地、郊外=良くない立地というイメージは強いです。
確かに、たとえ駅チカの居抜き物件でも、都心に比べて郊外は駅の利用者が少ないこともあり、好立地とは言えません。
このような好立地ではない居抜き物件において、経営をうまく回すためにおすすめの方法は、地元でナンバーワンの店舗を目指すという方法です。
具体的には、当該エリアに住む方にターゲットを絞り、口コミや紹介などで少しずつ固定客を獲得していくことを指しています。
そのためには、当該エリアに強力な競合店がないか、当該エリアの客層とコンセプトが合っているかなどのリサーチが必要です。
また、先ほど駅から離れた居抜き物件でも、常連客を獲得することが重要という話をしましたが、それだけなく地元でナンバーワンの店舗になることができれば、長期間経営できることが予想されます。
なぜなら、そのエリアに住む方であれば、一度は来店してもらえる可能性が高く、人口が極端に減少しない限り、このようなサイクルが継続することが予想されるからです。
好立地ではない居抜き物件共通の戦略について
上記のような好立地とは言えないエリアの居抜き物件では、まずWebを中心にプロモーションを行うことが重要です。
チラシやポスティング広告とは違い、ホームページやブログ、SNSなどを活用すれば、広範囲への広告宣伝ができる上に、コストもそれほどかかりません。
また、他の戦略としては、話題性を作ることも挙げられます。
例えば、他の店舗にないような話題性を重視した看板メニューや、提供数を限定した特別感のあるメニューなどを提供することで、遠方からの来客も取りこめる可能性があります。
特に、近年はSNS文化のため、うまくいけば話題性のある情報はすぐに拡散されます。
まとめ
好立地で居抜き物件を借りることができなくても、前述したような工夫をすれば、十分飲食店は繁盛する可能性があります。
もちろん、最初から不便な居抜き立地で物件を探すべきだというわけではありません。
ただし、良い立地=成功する、不便な立地=失敗すると考えている方は、一度考えを改めるべきでしょう。
好立地でなくても経営をうまく回す方法を知ることで、居抜き物件探しの選択肢は大幅に広がります。
