飲食店の居抜き開業は、イニシャルコストを抑える方法としては非常に効果的です。
しかし、コストを抑えて開業できたとしても、そこから着実に集客を増やさなければ、1年も経たずに閉店してしまうこともあります。
今回は、居抜き開業のスタートダッシュに欠かせない人気メニューづくりのポイントを解説します。
人気メニューづくりのポイント4選
立地や周辺のライバル店などを考慮して居抜き開業を行えば、開業直後はある程度集客が訪れることが予想されます。
ただし、その後も同じように集客できるとは限りません。
やはり、開業直後は物珍しさもありますし、オープンセールを実施していることも多いため、通常より集客が増えやすくなります。
よって、居抜き開業をする方は、開業から時間が経っても集客数を減らさないために、魅力的な人気メニューを考案しなければいけません。
もちろん、こちらは実際居抜き開業をする前に完成させておく必要があります。
以下のポイントを押さえておけば、集客につながる人気メニューを生み出せるでしょう。
・インパクトを重視する
・店舗のコンセプトに合わせる
・こだわりが感じられるネーミングにする
・コストパフォーマンスを考慮する
インパクトを重視する
近年は、飲食店自体が宣伝広告を行うよりも、実際店舗に訪れた方がSNSで発信する方が、宣伝効果が大きくなる傾向にあります。
つまり、発信さえしてもらえれば、飲食店は宣伝広告費をほとんどかける必要がないということです。
しかし、SNSで発信してもらうためには、店舗を訪れた来客に「他の人にも伝えたい」と思ってもらわなければいけません。
そのため、飲食店は人気メニューづくりをする際、なるべくインパクトを重視しましょう。
例えば、以下のようなメニューは、SNSを通して発信されやすく、開業後の居抜き店舗を支える人気メニューになる可能性があります。
・飾りつけが綺麗で可愛い
・ボリュームがとても多い
・オシャレな見た目なのに金額が安い など
店舗のコンセプトに合わせる
居抜き開業のスタートダッシュにつながる人気メニューをつくりには、店舗のコンセプトに合わせることも重要です。
例えば、ファミリーに楽しんでもらうことがコンセプトの店舗と、カップルでゆったりした時間を楽しんでもらうことがコンセプトの店舗では、メニューの方向性が大きく変わってきます。
たとえ、リーズナブルで美味しいメニューを考案したとしても、それがどの層に向けて提供されているものなのか明確でなければ、人気メニューにすることは難しくなるため、注意してください。
こだわりが感じられるネーミングにする
見た目や金額だけでなく、人気メニューにはこだわりが感じられるネーミングも必要です。
例えば、同じラーメンを提供する場合でも、“〇〇産地鶏を使用した醤油ラーメン”といったような少し凝った名称にすれば、注文される可能性は高くなります。
ただし、あまりにも長すぎる名称や、英数字などが混ざった複雑な名称は、ネーミングが覚えられにくく、名前だけでどのようなメニューなのかイメージされにくくなるため、注意しましょう。
コストパフォーマンスを考慮する
とにかく見た目をオシャレにしたり、ボリュームを多くしたりすれば、当然人気メニューになる可能性は高いです。
しかし、どれだけ人気があっても、オーダーされるたびに赤字が出るようなメニューでは、飲食店の経営が成り立ちません。
そのため、ある程度のコストパフォーマンスは考慮しましょう。
また、どれくらいの原価が妥当なのか、調理にどれくらいのコストや時間がかかるのかについても、人気メニューづくりでは意識したいポイントです。
限定メニューも適宜考案しよう
何度も言うように、居抜き開業のスタートダッシュは、人気メニューとして売り出す商品を事前に準備しておくことで、ある程度成功することが予想されます。
また、ここに適宜限定メニューを加えることで、さらに飲食店の経営を安定させられる可能性があります。
“期間限定”あるいは“〇食限定”といった記載のあるメニューは、来客にとって非常に魅力的です。
固定客を獲得した飲食店であっても、何年も同じメニューばかり提供していると、次第に集客数が減少することが考えられるため、このような試みはとても効果的です。
ちなみに、期間限定メニューづくりのポイントとしては、とにかく難しく考えすぎないことが大切です。
人気メニューを含む定番メニューにフレーバーを足すだけでも、十分に限定感を出すことはできます。
もちろん、限定メニューの人気が沸騰した場合には、レギュラーメニューに加えることも検討しましょう。
まとめ
飲食店の居抜き開業は、多くの設備をそのまま使用できる店舗を探し出し、スピーディーに自身の店舗を持つことが目的ではありません。
あくまでこちらはスタートラインに立つことであり、開業後はライバル店に負けることなく、客数を増やして売上や認知度を上げる必要があります。
そのためには、やはり他店とは一線を画す人気メニューの力が必要不可欠です。